Last Update.11/10 Hit

 TOP >> ABOUT CAT- STREET >> 〜旅立ちの日〜おくの細道公演後記

おくの細道 第一夜は大絶賛のうちに終了致しました。早速、お客様より反響の声が届いています。

お客様アンケートより


○ 深川に住んで5年、自分の町に愛着がもてました。梶さんのお話はとても面白く歴史の苦手な私にも分かりやすかったです。 ( 江東区 女性 )

○ 感動しました! 園女さんに惚れました。 ( 足利市 女性 )

○ 素晴らしい舞台をありがとうございました。まるで歩いているように江戸の町が思い浮かび心地よさに包まれました。 ( 杉並区 女性 )

○ 歳を重ね、梶本先生の探歩についてゆけなくなり淋しい気持ち一杯でしたが、久し振りに江戸の話を名調子でお聞きし、楽しい夜でした。
  第二夜、第三夜を楽しみに待っております。 ( 中野区 女性 )

○ 10年振りに拝聴した南水さん、やはりしっとりとした語り口で気持ちが良かったです。 ( 台東区 女性 )

○ ぜひ一緒に大垣までたどって行けたらうれしいです。 ( 船橋市 女性 )

○ 視点が大変興味深く、面白くありました。是非シリーズとして続けて下さい。 ( 葛飾区 男性 )

○ 園女のイメージに、南水さんのお声と立ち振る舞いの素晴らしさが感動しました。 ( 千葉市 女性 )

○ 良い会でございました。梶さんの語り口のうまさに脱帽。南水さんの日本語の美しさにしみじみ。またの出逢いを楽しみにしております。 ( 渋谷区 女性 )

○ シリーズで開催されるのですか? 脚を悪くし自分で歩くことも適わなくなりましたが、この旅ならずっと辿ってみたいと思います ( 船橋市 女性 )

大反響にお答えして、当日の様子をレポート致します。

 

その日、まだ開通して間もない半蔵門線、清澄白河の真新しい駅を降り清澄通りに出ると、前日の予報に反し、街には穏やかな日差しが溢れ、
清澄庭園の木々が春の風に梢をゆらしている。 桜のつぼみも待ちきれずに、今まさに花開こうとしている3月27日のこと。

今から300年の昔、かの俳聖−松尾芭蕉がここ深川の地からみちのくへと旅立った風景を想いながら並木道へ入り、ふと、目をやると
お定め書き風の立て看板が、見ると子育て地蔵尊の由来と案内図が書かれている。 その昔大名屋敷が建ち並び古くから栄えたこの深川、
なるほど歴史への関心が高いのもうなづける。 
はためく"深川めし"の文字を横目にやがて霊巌寺の前へと…

おくの細道タイトル

 

浄土宗 霊厳寺

そんな事を考えながら通り過ぎると隣りにあるのが深川江戸資料館である。
昭和61年、旧江東区役所の本庁跡地に建てられた。 展示室には江戸の街並みが再現され、当時の庶民の暮らし振りがどうであったか見ることが出来る。
ロビーには資料館ノートと称して深川近隣の歴史や旧跡の由来などの詳しく書かれた冊子が並べられている。 資料写真や挿絵もふんだんに使われ、
大変わかりやすくなっている。 最新号はなんと43号にもおよんでいた。 ここにも歴史への関心の高さがうかがえる。 そして2階に上がると、そこが小劇場。 
今回の会場に到着である。

深川江戸資料館1   深川江戸資料館2   深川江戸資料館3   深川江戸資料館4

歴史探歩、私には耳慣れない言葉であるが梶本先生(以下 親しみを込めて梶さんと呼ばせていただく)はそう表現する。 ほんの少しだけその土地の歴史、
時代背景を知るだけで見えてくる景色がある。いつもなら何気なく見逃してしまう路地裏の風景にも、ふと足を止め新たな発見に気付いたりもする。
ほんの短い時間であったが歴史探歩をするという行為はとても新鮮で心地よい。 まして春のうららかな日差しの中ならなおのことである。

さて、私のつたない文章でどの程度みなさまに情景が伝わったのかは定かではないのだが、梶本先生の名調子を聴いているとあたかも江戸の街を本当に
歩いているように思えてくる。 決して流暢過ぎず、雄弁過ぎる事もない。訥々とした中にもリズムがあって気持ちが良いのである。五本松の木漏れ日、
活気ある江戸の人々の声、小名木川を渡る風の匂いまでが感じられるようだ。

梶本先生1   梶本先生2   梶本先生3   梶本先生4

開演時刻
" …さあさあ皆さん、こっちですよぉ。" 梶さんの声が会場に響くと一瞬のどよめきと続いて拍手が巻き起こる。役どころは寺子屋の先生で観客を江戸時代
(宝永年間)の日本橋から千住、草加の宿までを引率してゆく。" いやぁ、それにしてもこのあいだの大火は凄かったねぇ。" などとまるで世間話でもするように
庶民の暮らし振りなどを織り交ぜ、江戸の町作りや街道の整備などを題材に、おもしろおかしく話してくれる。観客は絵図を見たりメモを取ったりしながら熱心に
聴き入っている。

絵図

時折話が脱線したりもするが、実のところ本編の語りを聴くにあたっての予備知識をさりげなく盛り込んで南水さん演ずる園女の話に違和感なく
入ってゆけるような心憎い演出なのである。

園女1   園女2   園女3   園女4

やがて舞台に灯りが入ると南水さんが語り始める。 川岸によせるかすかな波音の中、度会園女が今は亡き師への想いを語ってゆく。 おくの細道はもちろん、
野ざらし紀行、鹿島詣なども紐とき芭蕉の旅立ちへの想いがいかなものであったかを探ってゆく。 言葉の美しさ、所作の美しさが観客を魅了してゆく。

南水さん語り1   南水さん語り2   南水さん語り3   南水さん語り4

おくの細道 第一夜は大絶賛のうちに幕を閉じた。 観客はその余韻の覚めやらぬ間に資料館を巡り、夕暮れの深川の街、平成の世界へと還って行った。
そのまま今も園女の眠る雄松院へ足を運ぶ人も少なくなかったようである。
第二夜は、いよいよ草加の宿から更にみちのくへと踏み込んで行く。 観客ならずとも楽しみである。

余談ではあるが、梶さんはあの " うわの空藤志郎一座 " と縁があるとのこと。 劇団タッタタ探検組合から毎回うわの空の公演案内をいただいていたのだが、
いつも時間がつくれずに失礼していた。 梶さんも一押しとの事で一度お邪魔させていただきたいと思う。(5月は名古屋公演のようだが…)

ピンチーフ弘中   大入り

おまけ
画像は今急成長、今回ピンチーフデビューの弘中(愛称は○ビ○ロらしい)の後姿と、世にも貴重な宝永六年の日付入り大入りです。