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 TOP >> ABOUT CAT- STREET >> 忍野八海まつり現場レポート

 今回は山梨県忍野八海村でおこなわれました、
 お祭の現場にレーザーアシスタントとして行きました
 私、松尾が現場レポートしたいと思います


1日目 仕込み日

場所

 東京から車に揺られて一時間半、お祭の会場となる忍野八海村中学校のグランドに
 到着した私たちが目にした景色は、まわり一面の田んぼと、そのすぐ向こうに大きくそびえ立つ
 富士山でした。

 このように大自然に囲まれたところでレーザーを使うとどうなるのだろうと明日の本番を楽しみに
 しながら早速仕込みにとりかかります。

忍野八海村中学校グランド

システム

 今回のシステムを簡単に説明しますと、ピグというレーザー光線が入っている大きな装置を光ファイバーケーブルで
 プロジェクターとつなぎ、プロジェクターからレーザー光線を照射するというものです。

イントレ設置

 グランドの後方に2段イントレを一機設置します。今回はプロジェクター2台をイントレに吊って、
 その下にピグを置くといった形をとっており、非常に重要な土台となるため、しっかり水平をとっておきます。

電源

 電源は工事現場などでよく見かける一般的なドカジェネからとります。ピグとジェネまでの距離は結構近く、
 ケープル2本ほどで引けたのですが、ここで翌日雨という情報が入ったため、コネクター部分をビニールでしっかり養生しておきます。

 今回のレーザーは水冷式のものだったので水が必要になります。
 そこで、グランドの部室付近にある水道から水を引かせていただきました。

 ちなみにこの水冷式のものは、光線がピグから出されている間はずっと水を出していなければならないので、
 今回の二日間の間にかなりの水量を使用したと思われます。

 

水冷式レーザー1   水冷式レーザー2

キーボード卓

卓の設置

 照明と同様、レーザーにも光を操作するための卓が存在します。
 それをイントレ横のテントに設置します。ちなみにレーザーの卓は楽器のキーボードを
 使用します。鍵盤一つ一つに、いろいろな光線のパターン(星マークや波線など)が
 入っており、鍵盤を押すとその光線が出るといった仕組みです。

ピグの設置、調整

 ここまでできたらいよいよレーザーの大本であるピグをイントレに設置します。
 一段目に設置したのですが、それでもピグは100キロほどあるので大人4人がかりで
 やっとの思いで設置しました。

  設置したら、次はピグから出される光線の調整をおこないます。
 これは光ファイバーケーブルに光線をきれいに通すためにおこなわなければならず、
 しかも非常にデリケートな作業であるため1時間ほど時間を費やしました。

ピグの設置、調整

ミラー付スタンド ミラー

 複数の光線をランダムな方向に出すためにはミラーが必要になります。
 そこで普段照明で使っている3段スタンドにミラーを2〜3枚つけて、
 それらをプロジェクターから出された光線にあたるところに設置します。

プロジェクター

 仕込みもいよいよ大詰、光線を空間に照射するためのプロジェクターを2台イントレ2段目に
 吊り込みます。たった2台で重量も軽いものだったので、結構簡単にできるものと思っていたのですが、
 ピグとプロジェクターを光ファイバーケーブルという非常にデリケートなものを使用しますので、
 接続部の端子を何度も消毒液で拭くなど結構大変な作業でした。

イントレ仕込のプロジェクター


2日目 本番日


 天気は情報どおり雨、このままで本番が可能なのかと不安に思いながら作業にとりかかります。

養生その2

 イントレをビニールシートで全て覆います。
 イントレにはレーザーの機能を司る精密機器が集合しているので入念におこないます。

 この作業をおこなっている最中、花火師さんたちも仕込みを開始します。
 花火の現場は初めてだったので、興味本位で眺めていると、イントレからわずか5mほどのところに設置しており、
 昨日シュートした光線が花火の衝撃でずれないかとまたまた不安になってきます。

祭りスタート

 そうこうしているうちに祭りが始まりました。この時はすでにかなりの雨量だったので、
 ステージでおこなわれた出し物は村の会館で催されました。

 内容はボーケンジャーのショーや、ギターの弾き語り、あとは婦人会の皆さんの踊りの披露などです。

修正

 19時頃になると、雨も少し上がってきたので、盆踊りは外でおこなうことになり人がだんだん集まってきます。
 ここで私達もレーザーを出してみて、昨日合わせたものがずれていないかチェックします。

 しかし、ここで問題発生です。グランドのライトが盆踊りのため全て点灯した状態になり、
 ほとんどレーザーの光線が見えません。一本一本光線に目を凝らし、やっとの思いで修正完了です。

レーザーショー

 盆踊りも終わり、グランドのライトも全て消灯され、いよいよ花火とレーザーショーの始まりです。
 まずは聴き覚えのある音楽に合わせて、花火のショーが始まりました。
 これも私にとっては初めての経験でしたが、場面ごとに雰囲気に合った花火が打ち上げられ、非常に新鮮でした。

 花火ショーも大詰めを迎え、いよいよレーザー&花火ショーが始まります。
 まずはレーザーショー、真っ暗なグランドにワールドカップのテーマソングに合わせて様々な形のレーザーが照射されます。
 この時点でお客様からも歓声があがり、ちょっと嬉しくなります。

 そしていよいよ大とり、レーザーと花火のコラボレーションです。花火の光の中をレーザー光線が貫き、
 昨日までは自然に囲まれた普通のグランドが一瞬にして感動的な空間に変わります。

 ショーも終了し、体育館の壁にレーザーで描いた「忍野八海まつり」の文字が出された瞬間、会場が歓声と拍手に沸きあがります。

 

レーザー
本番は天候が悪く写真に取れませんでしたが
心の中のイメージはこのような感じでした


 今回の現場は雨に見舞われ、本番ができるかどうかも不安な状況でしたが、このようなお客さんの反応を頂くと、
 雨の中苦労した甲斐があったと実感しました。

 もちろん私はレーザーに関しては素人で、本番中も結局何の出番もありませんでしたが、
 仕込みの時など地道にケーブルやイントレの養生をやったり、水を引いた作業などが見に来てくださっているお客さんの喜びに
 わずかでも繋がっていることを思えば、非常にやり甲斐を感じることのできる現場でした。 

by 松尾 和秀