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今回演出家中村龍二さん主宰の<中村JAPANドラマティックカンパニー>が、
インドネシアの首都ジャカルタにて行われる
<ジャカルタ日本祭り>に参加することになりました。
日本人舞台staffは演出2名、PA2名、照明3名の計7名が同行し、
照明担当の小熊が現地での模様をレポートしたいと思います。

2011年9月19日昼、1日1便しか飛んでいないガルーダインドネシア航空ジャカルタ直行便にて成田から出発。
ジャカルタ郊外のスカルノハッタ国際空港に夕方着。ホテルまでの道中、行き交う車とバイクの喧騒がジャカルタの活気を表しています。

翌日20日いよいよ仕込みが始まります。
会場はTaman Ismail Marzuki劇場。まだ完成して2・3年とのことで、
日本人staffが訪れるのも初めてだそうです。
劇場内に入ると舞台は薄暗く(ボーダーライトや作業灯がない!)、
空調がガンガンに効いていました。客席はちょっと広い銀河劇場といった感じでしょうか。

 

現地照明staffは40?50?歳位と思われる男性4名です。
右から2人目がChiefのアリオナさんです。
彼らはインドネシア語しか話せません。
いるはずの通訳さんはというと・・・・来ない・・・ようです。
しかし同じ照明の仕事をしている為、
communicationはそれなりに取れるもので、
通じてるか通じてないかわからない英語と、
身振り手振りを交えながら仕込みは進んでいきました。
彼らは非常に協力的に働いてくれました。

我々が吊り込んで、現地staffが回路をとる。
一連の流れができてきて、5susに取りかかろうとした時です。
「No.5 down please」(5sus downお願いします)。
「Ok,stop!」(はい、okです)。
「Stop! Stop!」(停めろ!停めろ!)・・・
ガガガッシャン!!ガガガガシャン!!。
吊ってあった灯体諸共床に何度も打ちつけられ、
No.5は停まりました。

幸いなことに怪我人もなく済んだのですが、5susは大丈夫なのか?
仕込みは続行できるのか?
しかしインドネシアの空気がそうさせるのか、
何故か自分達は落ち着いていました。
なんとかなると・・・。
そんな願いを知ってか知らずか、
アリオナさんが「モーターを替えるから14時まで待ってくれ」と。
お〜やっぱり何とかなりそうだ!
彼らにとっては初めての経験ではないのか、
何事もなかったかのようにNo.5は復帰しました。
その後は順調に仕込み終わり、
Fader check OK! Changer checkも・・・OK!
1日目はシュートを途中までやって終了しました。


2日目、今日はシュートの続きと場当たりです。
午前中早速トラブルが発生しました。
PAは楽器のcheck,照明はCLのシュートへまわった時です。
・・・トゥン!(暗転)
おいおい、暗くするなよ!・・・、ん!?
ブレーカーが落ちた?
しかも大元?舞台のみならず客席も真っ暗です。
しかしアリオナさん他照明staffは全く慌てていません。
一体どうなってるんだ?原因は何?何?
誰がこの状況に対応しているのかわからないまま10分位経ち、
どこからか明りは復帰し始めました。
そしてまた何事もなかったかのように作業は再開・・・。
聞くところによればこの劇場の電気は、
建物外のジェネレーターで賄っているとのこと。
しかし結局原因は誰にもわからぬままでした。

さてバタバタと場当たりへ突入です。
本番はPIN Spotを担当しました。
これがまた見たことがない機種で、とても重く扱いづらい。
そしてまたなぜかこの部屋に限って空調がなく、
ちょっとしたサウナにいるかのようです。
そんな状況を見かねてか現地staffが度々話しかけてきます。
「元、休もう」、「元、御飯の時間だ」。
またある時はジュースを持って来てくれたり、
ジョークのつもりでビールが飲みたいと言ったはずが、
ほんとにビールを買って来たり。
出入りの激しいPIN roomとなったのですが、
自分達は機材に慣れるのに精いっぱいで2日目は終了しました。

3日目、今日はGPそして初日を迎えます。
セリフは一切なし、アスリート達が全身を使って表現し、踊り、跳びはね、躍動する中村JAPANを見ての反応が気になります。
ですがそんな心配は一切無用でした。
大人も子供も大喜びで、歓声と爆笑の連続。
反応の良さは日本以上だったかもしれません。
舞台に携わっている私達も本当に気持ちのいい公演となりました。
現地映像をお見せできないことが本当に残念です。
3日間の本番を終え、振り返ればここには書ききれない海外ならではの出来事が多々ありました。
しかし無事成功を収めることができて、ほっとしていると同時に、新たなやる気も湧いてきています。
この経験を今後に生かし、新たな現場に取り組みたいと思います。

by 小熊 元