私は4年制大学を卒業してから入所しました。当時目指していたのは音楽業界でしたが、いわゆるリーマンショック世代で就職活動は思うようにいかず、観劇趣味の母が偶然持ち帰って来たのが舞台研究所のチラシでした。「こういう関わり方もあるんじゃない?」と後押しをしてくれた母に感謝しています。
研究所での講義は、勉強ばかりしてきた私には未知の世界でした。機材の名称や仕組みを知り、触ってみたり、修理してみたり。業界用語を知り、安全に作業を進める注意点を学んだり。(元々文系なので苦手でしたが…)電気容量の計算を覚えたり、実際に自分で簡単なプランニングをさせていただけることも。すべてが生の現場の仕事につながっていて、特に好きだったのは、カラーフィルターの用意や、機材のメンテナンスでしょうか。もう10年以上前のこととは思えないくらい、一緒に学んだ仲間や厳しかったけれど大好きな先輩、楽しかったことがたくさん思い出されます。
先輩社員自ら講師をしてくれるので、社員の方の生の声をきき、関係性も築けたため「照明の仕事をしたい」という以上に、「この人たちと仕事をしたい」と思い入社を希望しました。また、研究所での講義で制作の仕事にも興味を持ち相談した結果、プロデュースへ異動することもできました。
私にとって研究所の1年間は、舞台の知識を1から学び、実践し、会社を知り、先輩社員との人間関係を築けた、とても有意義な時間でした。入所費用を高いと感じる方もいると思いますが、私は十分すぎる成果を得られたと感じています。
不安な点があれば見学や質問などもできますので、ぜひまずは問い合わせてみてください。